Learn from Experience & Letter
経験者から学ぶ&交換留学派遣生からの便り

伊草 えな

韓国

春学期を終えて

伊草 えなさん

教育学部 学校教育教員養成課程
留学期間:2023年1月~(留学8か月目)
留学先:韓国カトリック大学

留学先大学について

私が留学先に選んだ韓国カトリック大学校は聖心(京畿道・富川市)、聖意(ソウル特別市)、聖信(ソウル特別市)の3つのキャンパスをもつ私立大学です。留学生が所属するキャンパスはメインキャンパスである聖心キャンパスです。カトリック大学校の聖心キャンパスは韓国の首都であるソウル特別市の隣に位置する京畿道・富川市にあります。最寄り駅の駅谷(ヨッコク)駅まではバスで5分、歩いて10分程度です。駅谷駅からソウル駅までは約35分程度なので中心地までのアクセスも良いです。大学の周りにはバス停も多く、私は地下鉄よりもバスを利用することのほうが多いです。富川市はあまり治安が良い場所ではないと言われていますが、カトリック大学周辺は学生が多く、日常生活を送る上で危険な目に合ったことはありません。

学習面について

【大学の授業】

韓国の大学は日本と同じように2学期制で春学期と秋学期があります。カトリック大学ではそれぞれの専門や学部に関わらず、自分の受けたい授業を受講することができます(音楽・薬学以外)。ただ、履修登録は先着なので正規の学生よりも履修登録期間の遅い交換留学生は稀に希望の授業を受けれないことがあります。そして、毎学期90~130種類程度の授業が英語で開講されるので、韓国語を学習したことのない留学生や英語を学びたい留学生が多くいました。私も春学期はまだ自分の韓国語に自信がなかったので、英語で開講される授業を中心に受講していました。日本とは異なり1コマ50分で、基本的に一つの授業は週に3コマ分(150分)あります。成績は多くの授業で、出席、課題、中間試験、期末試験、発表などから評価されます。

【語学堂】

韓国は、多くの大学に付属の語学学校(語学堂)があります。カトリック大学にも付属の語学堂があるのでキャンパス内には交換留学生だけでなく、語学堂に通う学生も多く過ごしています。語学堂の授業は春・夏・秋・冬の4学期開講されており、交換留学生は春・秋学期の授業を無料で受講することができます。授業は午前9時~午後1時の4コマで月曜日から金曜日まで毎日授業がありました。実際、春学期に語学堂に通ってみて、語学堂は毎日授業があり、課題が多く、予習復習をしながら、それに加えて大学の授業を受け、課題をこなすのは大変でしたが、短期間で韓国語の能力が向上したと実感できたので良い経験でした。

生活について

交換留学生は特別な理由がない限りキャンパス内の寮で生活します。寮の建物は2つあり、1つ目は以前からあるステファン寮です。2人部屋、3人部屋、4人部屋があり、人数の多い部屋ほど寮費が安くなります。そして2つ目は昨年建てられたアンドレア寮です。こちらの建物は2人部屋のみで、部屋の中に仕切りがある部屋とない部屋で値段が異なります。どちらの寮にも各部屋にデスク、ベッド、収納、洗面台、トイレ、シャワールームがあります。そして共用の電子レンジ、ウォーターサーバー、洗濯機、乾燥機があります。光熱費など全てが寮費に含まれているので、選ぶ部屋にもよりますが比較的リーズナブルです。私はアンドレア寮で暮らしていますが、新しい建物なので清潔感があり、騒音などで悩むこともなく、快適に過ごすことができています。

ただ、寮で調理をすることはできず電気ポットなど熱を発するものは持ち込み禁止なのでその点は少し不便です。共有のキッチンが大学の建物にありますが、場所も遠く、使う度に申請が必要なので、基本的には簡単に食べられるものや外食が中心となります。しかし、大学のキャンパス中には昼・夜営業している学食、コンビニ、ハンバーガーショップ、カフェなどがあり、大学の周辺には飲食店なども多く、徒歩5分程度の場所にスーパーが2つあるので食事を手に入れる際に困ることはありません。

夏休みを過ごして

20231004_2023Sexchangereport01_03.jpg韓国は春学期が3月から始まるので6月後半から約2か月間の夏休みが始まります。私は、その期間中に留学の目的のひとつである韓国国内旅行をしました。韓国に来てから夏休み終了までの間に10カ所以上の地域に旅行に行きましたが、特に済州島と慶州が印象に残っています。

済州島は比較的暖かく、韓国を代表するリゾート地であることから韓国のハワイと呼ばれています。済州島にいる間、自然豊かで美しいビーチを堪能することができ、癒されました。そして現地の方は温かく、私たちにたくさん話しかけてくれました。済州島特有のなまりのある韓国語に触れることができたのも良い経験でした。

20231004_2023Sexchangereport01_04.jpg慶州は韓国の歴史文化都市であり、かつての新羅王朝の古都です。街中にはユネスコ世界文化遺産に登録されている史跡が多く、韓国の伝統文化を肌で感じることができました。特に夜はライトアップされている史跡が多く、幻想的な雰囲気を楽しむことができます。韓国という国を知る上で、実際に歴史的建造物や史跡を間近で見物することができ、貴重な体験でした。

そして、共に旅行をしたインドネシア人とマレーシア人の友達とは、旅行のおかげで今まで以上に長い時間を共に過ごし、お互いの文化や価値観についての理解をさらに深めることができました。大学で勉強をすることだけが留学ではないと改めて感じることのできた有意義な夏休みでした。